「運の良さは大事」
28期 大熊 紗織
樹木医を目指してみようと思ったのは高校生の時でした。もともと動植物に興味がありましたが、その中でも「木」とはどのような生物なのか謎でした。興味の向くままに樹木について勉強できる大学を探していたところ、所定の単位を獲得したら樹木医補を取得できる大学を発見し、無事に入学しました。
大学では森林生態学、植物学、樹木学、造林学、構造力学、水文学、砂防学、土壌物理学など、幅広い分野の授業がありましたが、不真面目は苦手でしたし、両親に無理を言って大学進学をさせてもらっていることもあり、選択した全ての授業に出席して真面目に受講しました。試験勉強は過去問に頼らず、教科書や配布資料を勉強するスタイルで、無事に単位を落とさず卒業しました。就職活動では、これまた偶然に新卒で樹木医を目指す人を募集していた造園会社を発見し、無事に入社しました。
樹木医の資格試験は、入社2年目に受験しました。正直、仕事を覚えたり現場作業をしたりと、とても勉強をする体力は残っておらず、過去問をパラパラ見て、試験問題の雰囲気を把握する程度のことしかできませんでした。過去問の選択式の試験は大学で勉強した内容がチラホラ見られ、論述試験については運次第に感じられたので、とりあえず受験してみようという気持ちで、気楽に受けました。実際に試験を受けてみると、やはり選択式の試験は大学で勉強した内容が多く感じられました。論述試験は大学時に先生が授業で話していた内容や、自分の卒業論文に関連した内容であったため、想定していたよりも回答し易いと感じられました。
結果として、1 回目の受験で合格することができました。その要因は①樹木医の資格試験の受験をサポートしてくれる会社に就職できたため試験を受けやすい環境だったこと、②全く対策しなかった論述試験が偶然にも回答し易い問題であったこと、だと考えられます。そうなると、運の良さが結構大事なのかもしれない、としみじみ思いました。