「私の申込・合格体験記」
28期 大森 雅之
私の合格体験を思い返すと、まず一番に思い出されるのは勉強の大変さよりも申込時の苦労だ。造園業会に就職した最初の会社が倒産してしまい、その後はその会社の元上司や元従業員だった方の伝手で樹木に関わる仕事に従事してきた。
その様な経緯で、栃木県内の様々な場所・団体に所属していた為、申込書の経歴を証明する書類の作成に計4名の経営者の方の押印が必要となった。最終的に一枚の書類を完成させるのに一か月の時間を要し、終わった時には「これでやっとスタートラインか」と何も成し遂げていないのに胸を撫で下ろしたのを覚えている。
勉強に関しては、学生時代に生物を履修しておらず、基礎勉強から始めた。高校の参考書から生物や化学を一から復習も兼ねて学び直した。樹木医の手引きを教材にするようになってからは、理解を深めるため図書館に通い、分からない分野の文献は何冊も読み漁った。最新・最高峰の情報を収集したいと国会図書館にまで足を運んだ。好奇心や知識欲が強かったからか、その努力のほとんどを楽しんでできたと思う。
記憶力に多少の不安があった為、記憶術などの自己啓発本やスクラム勉強法などを取り入れ、その部分を補填しながら学習していった。合格してからも、効果のあった勉強法は今でも仕事や学習に利用している。
目標としてから4 年程の歳月を有し、樹木医になることが出来た。最近では、前述の中の一人の方から樹木医の仕事も紹介していただき、長年かけて構築してきた人間関係が貴重なものだったのだなと再確認することが出来た。
今年の年賀状に抱負で「日々精進・自己研鑽を続けていきます」と書かせていただいた。自分が何も出来なかった頃からお世話になっている方々が、樹木医の力が欲しいと思った時、手助け出来るように最大限の努力をしていたい。