「樹木医補からの合格体験」
27期 浦田 格
私は、2017年に27 期で合格しました。学生の頃に樹木医補を取っていたものの、最初は建設コンサルタントに就職し、樹木関係の仕事はしていませんでした。2015年から、縁あって今の緑化にかかわる仕事に就き、業務上必要な資格ということで受験しました。
現在は、緑化活動の助成事業や公共施設等の樹木調査など、「みどり」にかかわる様々な業務に携わっています。学生の頃は、正直、仕事にならない資格と思っていましたが、樹木調査を受注する要件になっているなど、樹木医資格が生きる場面も少なくありません。
試験に向けての勉強は、過去問が中心でした。ちょうど初めての子育て真っ最中で、まとまった時間もなかなか取れなかったので、少しずつ時間を作って取り組みました。本番のように何も見ずに解いてみて、答え合わせをしながら、わからないところを調べるというやり方をとりました。受験する前は、造園系の資格というイメージが強かったのですが、実際に問題にあたってみると森林関係の設問が思ったより多く、林学出身の私としては、大学で学んだことを思い出しながら勉強していくという感じでした。
また、試験直前よりももう少し前の時期には、いつも以上に樹木やそれを取り巻く生き物などを観察する機会を持つように心がけていました。樹木医補からの受験ということもあり、頭でっかちにならないように、なるべく実物に触れておこうという思いがあってのことでした。それが試験に直接役立ったかどうかはわかりませんが、試験が終わった後もずっと、実物や現場をどれだけ見ているかというのは、とても大事なことであり続けると感じています。
合格してからは、新米であっても樹木医として見られるので、プレッシャーや不安を感じることも多々ありますが、経験を積みながら、研鑽を続けていくしかないことだと思っています。また、私の場合は上司にも先輩樹木医がおり恵まれた環境ですが、一人では解決できないことも多いので、困った時に相談できるネットワークというのもとても大切だと思います。