「樹木医への道」
24期 段木 秀夫
長野県を中心に建物等に近接した樹木、庭木の剪定や伐採など樹木管理の仕事をしています。主に木を伐ることが業務の中心です。
独立前は森林組合の作業班で山の仕事をしていましたが、現在は間伐などの森林整備的なことはやっていません。というのも、森林の現状に合わない施業を補助金の枠に合わせて行うことに疑問を感じ、仕事に対するモチベーションを失ってしまった経緯があるからです。
自身の森林と樹木への興味、お客様への説明の際に信用となる肩書…の意味から独立とセットで樹木医への道を決意しました。身近な同業者が相次いで合格したことも励みになりました。
受験に向けて勉強を始めたのは試験の年の正月からでした。樹木医の手引きを取り寄せて開いてみるも、全く読めません。頭に入ってこないのです。そもそも大学は芸術系で生物や科学の知識は少なく、学術的な文章にもなじみがありません。
そこでもう少し外堀から攻めるということで、キノコや森林生態学に関する書物を読むことから始めました。興味があり読みやすいものから就寝前にコツコツと読んでいきました。
成り行きで一次試験の1 カ月前に離職することになり、もう後には引けません。しかしその後の現場がハードで勉強ははかどりません。ガッツリと樹木医の手引きと過去問題に向き合えたのは試験の4 日前でした。
読めなかった手引きが読めるようになり、過去問題に取り組んでみると意外と素直に手引きから出題されている印象を受けました。論述はとにかく400字のボリュームに慣れるため書く訓練を行いました。そして前日新宿で手引きの最新版を購入し、ホテルで加筆部分を読み込み試験に臨みました。
「合格してからがスタート」勉強は日々続きます。そして今は分からないことが日々増えていくというスパイラルにはまっています。