「樹木医になるまでの道のり」
23期 上垣内 百利子
私が樹木医という職業を知ったのは、職場で行われた樹木医試験筑波研修の発表の時でした。剪定などについての実習があり、樹木医の仕事内容に非常に興味をもちました。そして、その技術を職場にどう生かせるだろうかと考えていました。
その後、職場の再編と個人的な事情が重なり、樹木に関わる仕事から離れざるを得なくなりました。仕事として直接携わる機会はなくなりましたが、前職場で、先輩から樹木に関連する事柄をいろいろ教わったり、実践的な体験させてもらったりしましたので、これらの経験を生かし、これからも樹木と関わっていきたいと思い、樹木医資格を取得するという目標を掲げ、試験勉強を始めました。
まず、繰り返し過去問題を解いてみましたが、知識不足を痛感しました。そこで、「樹木医の手引き」を中心に、関連する書物を調べながら取組みましたが、より効率的に勉強をするため、インターネット上での文献や、過去に樹木医試験を合格された方のウェブサイトを参考にしました。その際、覚えられない内容は、自分なりに表や箇条書きにしてまとめました。勉強をしていくにつれ、樹木医に必要な知識・技術量の多さと深さを知り、焦りが増していきました。
この状況で試験を受けても良いものかと悩みましたが、前職場で先輩に教えていただいたことの成果を形にしようと受験することにしました。そして、頑張った結果、一次試験に合格することができました。筑波での研修は、真の樹木医になるために求められる知識の範囲が、一次試験より広くて深くなるので、翌朝に控えた試験へ向けて、毎日充実した勉強ができました。一緒に研修した方々も素晴らしい方ばかりで、有意義な情報交流ができました。
現在は、直接樹木に携わる仕事から離れていますが、職場にある樹木の環境がよりよいもので有り続けられるように努力したいです。そのためにも研修などを通じて、樹木医としてのレベル向上に努めていきたいと思います。