「好奇心と地道な努力 」
26期 廣田 善司
20年前、田舎暮らしの手段として林業に従事しましたが、すぐに林業が面白くなり、現在まで林業全般から特殊伐採までを行ってきました。樹木医になろうと決心するきっかけとなったのは、近隣の神社で御神木の枯れた梢や枝の剪定を頼まれた事でした。同時に椿の古木が痛んでいる事も話題となり、それらの傷口処理や、樹勢回復をするには?等と考えた事で、きちんとした知識と技術を身に着けたくなり、樹木医になろうと思いました。
試験対策として最初に取った行動は、過去問と樹木医の手引きの学習でしたが、植物や生物学の知識が圧倒的に不足していた為、直ぐに挫折、それでゆっくり2、3年計画で学習する事にしました。まずは、グリーンセイバーという資格の初中級で植物の基礎知識を学び、その後樹医の講習を受けたりしながら、高校生物の参考書、緑化センターや農文協の書籍などを取り寄せ、基礎知識を増やす事に努めました。2年程はのんびりペースで学習しましたが、3年目は次の試験で合格すると決めて頑張りました。過去問を参考に、休日に覚えるべき事をまとめ、それをレコーダーに吹き込み、通勤時間に何度も繰り返し聞いて暗記・暗唱するという方法で、記憶の定着を図りました。論文対策も、設問をいろいろ設定して解答の基となるものを作り、これを何度も聞いて覚えつつ、誰かに説明するつもりで話す事を繰り返しました。あとは緑化センターの研修にも参加しました。試験の出来は、選択はまぁまぁだったものの論文の出来が悪く、どうかなー?と思っていたので、無事合格してほっとしました。1次合格後の研修は、実習など独学では学べない事も多く一緒に学ぶ仲間もいるので、若干の緊張もありましたが楽しかったです。
今後ですが、最近転職する事となり、当面は樹木医的な活動はあまり出来そうにありません。ただ、樹木も含め自然に関わる事が好きですので、これからも少しずついろんな事を学んでいきたいと思っています。