「合格からがスタート」
27期 宮﨑 彩美(旧姓:能勢)
本格的な試験対策は、春から始めました。まずは過去問題の購入です。そして、①問題を解く。②解説を読み更に専門書で調べる。③類似の事項についても調べる。④再度問題を解く、を徹底しました。特に「類似の事項について調べる」に一番時間を費やしました。1問の1選択肢に1日かかったこともあります。分からないことや疑問に思ったことを調べだすと、きりがないのです。論述試験対策は、文章を書く練習を多くすることだと思います。そして、書いた文章を誰かに添削してもらってください。できなければ『後日』(ここが重要)、その文章を自分で読むことをオススメします。自分が思っている以上に、誤字脱字・文法の間違いがあります。論理展開や文章構成のおかしさにも気付きます。おかしいところを見つけたら書き直してください。この繰り返しが文章上達のコツだと教わり、私もこの方法を実践しました。
私は大学卒業時に樹木医補を取得し、社会人2年目の26歳で樹木医試験に合格しました。「若い樹木医」なんて感心されますが、実際は大学で学んだ森林科学の基礎や理論がある程度分かっていても、経験や知識、技術はほとんどありません。そのことが私の一番の不安要素であり悩みでした。そして案の定、「樹木医なのにそんなこともできないの?」と言われることが往々にしてあるのです。先輩樹木医たちは私のそんな不安をちゃんと分かっていて、教育や指導だけでなく様々な機会を与えてくださいます。この1年間で、樹木点検や街路樹診断、精密診断を経験し、研修会で巨樹の空洞に入る貴重な体験もできました。
試験勉強は時間も労力も使います。その分、樹木医になることが「ゴール」になりがちです。しかし実際は樹木医試験合格が「スタート」だったのだと、身にしみて感じています。樹木医になると、チャンスが増えるでしょう。そこから自己研鑽・研究することが重要です。それができるかが試験で問われているのだと思って、試験勉強、頑張ってください!