「アーボリカルチャーとの出会い」
22期 下村 幸裕
私が樹木医を志したのは、家業の造園業を継ぐために入学した短大の造園科を卒業し、2年目のことです。キッカケは社会人入学で短大の同期の方から樹木医になった体験談を聞かせて頂き、時間がある若いうちに受験することを強く勧められたこと、また既に持っていた技能士や施工管理以外の資格にも挑戦したいと思い、卒業後に申請し樹木医補制度で受験資格を満たしていたので受験を決意しました。
当時本職が終わってから夜も掛け持ちで飲食店で働き勉強時間があまりとれず、一度目の受験にはお店の休みを一ヶ月前から頂き本腰を入れて勉強し挑みましたが不合格でした。それなら、と二度目は二ヶ月前から勉強を始め合格することができました。
勉強方法としては「樹木医の手引き」にひと通り目を通し、後はひたすら過去問題を解いて出題の傾向をつかむことに徹しました。手引きと合わせて読んだのが堀大才先生著の「図解樹木の診断と手当て」です。この本はとてもわかりやすい解説で勉強から遠ざかっていた脳には優しかったです。重い腰を上げるのにとても役立ちました。
小論文の対策には決められた時間の中で割り振って問いに対してわからないなりにも自分なりの考えで結論までを出すことを何度も練習しました。
こうして筑波での研修に参加でき、初めて見聞きするものに驚き、改めて知識が深まり、かなり充実した二週間でした。また、全国各地から集まった様々な緑化関係の同期の方々と交流を持てたことでとてもいい刺激になりました。その中で薄ぼんやりとアーボリカルチャーというものも知りました。
現在樹木医になって一年が経ち、福岡県支部の先輩方とで結成しているアーボリストチームに加えて頂き、保存樹の剪定やツリーワーカーセミナーなど参加させてもらっています。
「樹木医はなってからが勉強」とよく耳にします。今後も色々なかたちで研鑽し続けていきたいと思っています。