「私の合格体験記」
24期 小笠 真由美
私にとって樹木医は、樹木や森林に携わる仕事を志すきっかけになった、特別な資格です。ちょうど、当時勤めていた大学で勤務形態に融通が利くようになったので「今しかない」と思い、満を持して資格取得に臨みました。
選抜試験のための勉強は、短期集中型で行いました。まずは、「樹木医の手引き」を一通り読み、樹木医として必要な知識のなかで自分が苦手な分野を洗い出しました。私の場合では、大学や仕事で専門としてきた(している)森林生態学、樹木生理学、樹木の組織構造などの分野はすんなりと理解できたのですが、樹病、害虫管理、土壌診断などについての知識がほとんど無いことがわかりました。
そこで、「樹木医の手引き」の中のこれら苦手分野を繰り返し読み、それでもわからないことやもう少し詳しく知りたいことについては、個別に関連参考書を使って勉強しました。「樹木医の手引き」は、各章が図・写真やデータを引用しながらわかりやすく説明されているので、基本的にはこれを熟読することで重要なポイントを押さえられたと思います。
また、「過去問題集」は重宝しました。過去問を解いているうちに、試験の出題傾向や自分が苦手な分野で点を繰り返し落としていることもわかりしました。また、だんだん問題にも慣れてくるので、落ち着いて試験に臨むことができました。個人的には、過去問に取り組んでよかったと思いました。
記述問題についての対策としては、樹木医に関連するような記事やトピックに目を通すように心がけました。私が受験した年は、ウメ輪紋ウィルスや海岸林がニュースでよく見られ密かに注目していたのですが、ヤマは当たらず、試験当日に問題を見た瞬間に落ち込みました。
そんな選抜試験にも無事に合格し、研修も乗り切り、私も晴れて樹木医に認定されました。まだ樹木医の入り口に立ったばかりですが、これから少しずつ知識や経験を積み重ねていきたいと思います。