「絶対に樹木医になる」
27期 櫻井 善仁
大学では樹木生態学を専攻し樹木漬けの毎日でした。「樹病学」の講義で、樹木の病気の要因から治療法そして防ぎ方を学び、将来この様な仕事に就きたいと考えていた頃、樹木医制度が発足し、将来の目標が出来ました。
卒業後13年間は造園・緑化の部所に就き「いざ、樹木医取得だ!!」の矢先に、土木関連の部所に異動となり、樹木医受験は半ばあきらめながら10年を経て、営業職に異動となりました。でも、「大好きな樹木関係の仕事をしたい」「フィールドに出たい」との思いを断ち難く、「樹木医の資格を取れば樹木関係の仕事ができるかな?」と勝手な思いを抱き「絶対に樹木医になる」と受験を決意しました。
一念発起して「選抜試験問題集」を取り寄せたのは4月頃でした。それまでの資格取得(造園施工管理技士、街路樹剪定士、ビオトープ管理士)で受験経験と知識があり、「短期間の勉強でもいけるだろう」と高を括っていました。しかし、過去問題を解いても半分程度しか解けず、少しあせりました。片道2時間の電車通勤時間に「過去問題」と「解答の解説」を何度も読み返し理解を深めました。試験前1ヶ月間は、記述式の試験対策に重点をおきました。記述式試験の情報が少ないためWEB で検索をかけて過去の問題をかき集め、パソコンでカテゴリー別に整理しました。模範解答がないため、急いで取り寄せた「樹木医の手引き」、「樹木の診断と手当て」や様々な文献を参考に自分なりに解答を作成し、何度も読み返しました。特に私は悪筆のため、時間内に丁寧に書くための練習もしました。(樹木医になったら報告書作成に必ず役に立つと信じながら…。) そして、幸運にも初回のチャレンジで合格できました。
樹木医となって1年が過ぎ、営業職ながら樹勢調査や樹勢回復への提案業務をさせていただいています。今後は、「土木のわかる樹木医」、「樹木のわかる営業マン」、「樹木がわかる土木マン」としてマルチな活躍が出来るよう努力したいと思います。