「まだまだスタートライン~樹木医になってからも勉強です~」
30期 上原 康嗣
「お父さん!お父さん!」と玄関先で呼ぶ嫁の声に、「またゴキブリが出たか」とハエ叩きを用意していたところに、「緑化センターから何か届いているよ」と少し興奮気味の嫁の手には大きな封筒が…いつも届く小さな封筒ではないそれを見たときに、「やっと受かったか~!」というあの時の充実感・安堵感、これまで応援し私以上に喜び涙した嫁の姿は、今も忘れません。
試験チャレンジ当初は、「最新・樹木医の手引き」を熟読するだけで精一杯でした。これだけでは合格できないと「選抜試験問題集」や関連書も読み始めました。理解を深めるのに、「絵でわかる樹木の知識・樹木の育て方」や「図解樹木診断と手当て」は、イラストも親しみやすく樹木の生理と構造をイメージするのに大変役立ちました。
また、「樹木医必携」や「樹木診断調査法」、「樹木医学の基礎講座」といった書籍も積極的に精読していきました。なかでも特に時間をかけて復習したのが、「選抜試験問題集」です。解説にあるわからない単語などは、掘り下げて理解するように努めてきました。同じ問題はほぼ出題されませんが、解説の関連単語などに派生し幅広く知識を吸収する機会になったと思います。
論述試験対策として過去問や想定問題を自作し、書く訓練で場数を踏んでおく事も重要になります。かくいう私も7度目のチャレンジで、ようやく研修に進むことが出来ました。他の方々よりは時間がかかった方ではありますが、諦めず良かったと思います。
筑波での研修では、樹種識別試験もあり離島出身で、本土の樹種になじみがない私には難しかったです。何よりも研修で知り合えた緑化・樹木愛に溢れる素晴らしい30 期生に出会えたことを光栄に思います。こうして樹木医としてスタートラインに立たせて頂きましたが、何も出来ない実力不足を痛感しています。今後も謙虚な気持ちで樹木と向き合い、研鑽に励み、地域に貢献できる樹木医を目指したいと思います。
これから樹木医を目指す方は、合格に向けて頑張って下さい。自分を信じ邁進すれば、必ず道は開けます。