鶴の松(ツルのマツ)
- 所在地
- 青森県弘前市弘前公園
- 樹種
- アイグロマツ
- 樹高(m)
- 8.6
- 幹周(m)
- 2.67
- 樹齢
- 300~500年
解説
津軽地方に自生するアイグロマツで、弘前公園の本丸に植栽されている。鶴が翼を広げたように枝を配した美しい樹形から、園内随一の名木として大切に受け継がれてきた。
令和4年1月2日、大雪の影響で幹割れし、幹割れ部から幹内部を確認したところ、直径10㎝程の玉石が4個打ち込まれていた。玉石は、樹形をつくる際の手法として幹の曲がりを保つためと考えられる。津軽地方に発展してきた庭園史における匠の技を目の当たりにし、先人から語りかけられたと感じた瞬間であった。
被害の状態は、幹割れしたものの樹皮の断裂が少なかったことから、樹冠部をクレーンで吊り上げ支柱を設置した。今後は、樹勢の経過を注視しながら、日照環境の改善と樹形の仕立て直しを意識し保存活動を続けていく。