矢上の大クス(やかみのおおくす)
- 所在地
- 徳島県板野郡藍住町矢上字春日 春日神社境内
- 樹種
- クスノキ
- 樹高(m)
- 12.8
- 幹周(m)
- 12.9
- 樹齢
- 1,200年
- 指定等
- 県指定天然記念物(昭和31年2月7日)
解説
畑の多い住宅地の神社に生育するクスノキである。所在地の春日神社の創建は1203年との説があり、そのときに既に樹があったと考えられる事から長く地域で大切にされているクスノキである。江戸時代に阿波の名所の旅行記「阿波名所図会」(1811)に描かれた事からも、名木の評価が長く続いていることがわかる。ただし現在は幹折れや人為的な枝伐採の跡がところどころにみられること、また少なくとも2度の火災によって内部には燃焼した痕跡があることから、人との関わりのなかで大きく姿を変えてきたことが分かる。
参考文献:佐藤征弥、2006、矢上の大クスの歴史、徳島大学総合科学部人間社会文化研究第13巻、31-60