東京都
首掛けイチョウ
樹種
イチョウ
都道府県名
東京都
樹高(m)
206.5 明治34年頃、日比谷公園交差点脇にあって道路拡張工事により伐採される予定であったこのイチョウを、同公園設計者の本多静六博士が「自分の首にかけても移植させてみせる」と唱え、有言実行したことが名前の由来とされています。園路とレストラン間にある雄大な樹形は、震災や戦禍、戦後のレストラン火事にも耐え、太い幹と四方に伸びる枝が雄木らしいバランスを見せています。春夏秋冬いつ訪ねても凛とし、若々しい力強さも感じられ、見ていると自然に元気が溢れてくるような気分にさせてくれます。日比谷公園は埋立地ですが、植栽地は園路より1m以上盛土された場所で、本田博士は根系が深く伸び、さらに根腐れにならないための対策をしていたのではないかと思われます。適宜維持管理が行われ、2016年に樹木診断結果を踏まえて剪定を実施。
ハリウッドの大寒桜
樹種
‛大寒桜’(オオカンザクラ)
都道府県名
東京都
樹高(m)
12.53.24 固有名称は、土地の前所有者の化粧品メーカー、ハリウッド株式会社が工場の設立時の1962年に植樹したことに因む。調布市の指定保存樹木。2000年の工場移転時に伐採が計画されたが、自治会や地域住民の強い要望を受け、現在のマンション敷地内に残され、地域のシンボルツリーとして周辺住民に愛されている。’大寒桜’としては珍しい大きさで、3月上~中旬の満開時にはお花見で賑わう。支障枝の強剪定を行ったことを契機に2021年2月、樹木診断を実施した。マンション新築工事の際、根本周辺にパーライトを施用し40cmほど盛土された影響などにより樹勢は万全ではないが、マンション住民有志の積極的な活動を樹木医が後押しし、樹勢の維持と回復に向けた意見交換や処置を行っている。
ハナミズキ
樹種
ハナミズキ
都道府県名
東京都
樹高(m)
8ー 明治45年(1912)に東京市(当時)が、タフト米国大統領夫人の要請を受けてワシントンD.C.にサクラの苗木3,000本を贈りました。その返礼として大正4年(1915)にハナミズキの苗木40本の寄贈を受けました。それらは日比谷公園や羽根沢苗園、野方苗園、新宿御苑など16か所に配布され、そのうち園芸高校には2本が植えられました。配布されたハナミズキのほとんどは枯れ、園芸高校のハナミズキも1990年代の台風で1本が枯れてしまいました。残りの1本は現在も生育し、植栽後100年以上経過した今でもたくさんの花を咲かせています。平成27年(2015)にはキャロライン・ケネディ駐日米大使ご臨席のもと「ハナミズキ100年祭」が開催されました。ワシントンD.C.のサクラとこのハナミズキが日米友好のシンボルとなっています。
三百年の松
樹種
クロマツ
都道府県名
東京都
樹高(m)
83.9今から約300年前の宝永6年(1709)、六代将軍徳川家宣が、この庭園を大改修したときに植えられたと伝えられています。樹高は高くはありませんが、太い枝を横に大きく張り出す姿は、三百年の歴史を感じさせるもので、都内では最大級のクロマツとなっています。関東大震災や第二次世界大戦を乗り越えて生き続けている松は、大きな庭園の見どころの一つです。維持管理は浜離宮恩賜庭園職員により行われています。平成15年、20年と、樹木医による調査・診断が行われました。平成24年以降は、ほぼ定期的に樹木医による診断が継続して行われています。樹勢回復のための土壌改良や施肥、殺菌剤散布等は不定期に行われています。令和3年度に庭園内の別の場所でマツ枯れの被害木が発見されましたが、園内全域に予防対策が実施され、その後被害は出ていません。
氷川の三本杉
樹種
スギ
都道府県名
東京都
樹高(m)
407.5三本杉は山梨県へ通じる国道411号線沿いの奥氷川神社にあり、根元で癒着した三本が高さ2mほどの位置で三本の幹に分かれています。三本杉の呼び名はこの様子に因みます。植栽は鎌倉時代と伝えられますが、実際の樹齢は400年ほどということで、伝承樹齢とはほぼ倍の差があります。樹高は東京都で最高とされ、かつて53mを計測したそうですが、上部の枯死があって現在は40mに満たないと推定されます。2010年頃、落雷による焦げた痕跡が残り、さらに道路が近いこともあって厳しい生育条件下にあり、頂部の枝が少なく、今後の生育が気がかりです。この3本スギがある奥氷川神社は、日本武尊が東征の折に祀った社を起源とし、860年に「奥氷川大明神」として再興したと伝えられ、都内では府中の大國魂神社と並んで古い歴史があります。東京都天然記念物(1926年4月指定)
倉沢のヒノキ
樹種
ヒノキ
都道府県名
東京都
樹高(m)
346.2日原街道の倉沢橋近くから山道を15分ほど登った痩せ尾根の樹林内にあります。伝承樹齢1000年とされ、地元では「千年の大ヒノキ」と呼ばれていますが、実際には600年ほどとされていまる。周辺の環境がヒノキの生育に適しているのか、太い主幹から地上約5メートルのところで9本の巨枝が支幹となって分岐し数多くの枝が繁っています。野生のヒノキには珍しく、避雷針が設定されていますが、これは巨樹の画家、平岡忠夫氏の尽力によるもので、全国の巨樹を落雷から守る先駆けの事例になったとされています。東京都指定天然記念物(1987年)
御蔵島の大ジイ
樹種
スダジイ
都道府県名
東京都
樹高(m)
2413.79御蔵島は東京の都心から南に約190kmの太平洋上にあり、島内の原生林には巨樹・巨木が数多くあることが知られています。その中でもひときわ大きなものがこのシイノキで、1997年に行った巨樹調査の際に発見され、樹形計測の結果、シイノキでは日本一の太さであることが判明しました。村役場のある島北部の集落からこのシイノキまでは、車で御蔵島本道を南東方向に14km走り南郷地区へ、そこからさらに巨樹が林立する原生林の中を40分ほど歩くと根元にたどり着きます。スダジイ特有の板根が発達し、その威容は息をのむほど迫力があります。大ジイまでは観光ガイドによる案内があり、歩道やウッドデッキが整備され、島の自然が満喫できる一番の人気スポットになっています。2012年10月31日に御蔵島村の天然記念物に指定されました。