久遠の松
樹種
クロマツ
都道府県名
静岡県
樹高(m)
20.85.6 クロマツの大樹で、県下でも有数の樹勢を誇る美しい姿で、古くから「久遠のマツ」とよばれ、静岡県の天然記念物に指定されています。寺の縁起によると、鎌倉時代、日蓮聖人は京都比叡山に学びに出掛けるときこの地に立ち寄りました。12年後、帰郷する時再びこの地を訪れた際、法華経に教化された地元の老夫婦が別れを欲しみ願い出たところ、日蓮聖人が1本の松を植えていったと伝えられています。「久遠」とは法華経の経文にみえる言葉です。 2018年の台風12号により枝折れが発生し、それを機に地元樹木医による支柱の取替、ヤドリギの除去が行われました。現在は少しずつ樹勢が衰えているように感じられ、手遅れにならないよう、樹木医による樹勢回復処置を計画する必要があります。2020年6月日本遺産の構成文化財に認定されました。
のたり松
樹種
クロマツ
都道府県名
静岡県
樹高(m)
5.33.5 周辺のクロマツのように上部に伸びず、根元から幹が這い捩って生育することから、古くからのたる松=「のたり松」と呼ばれてきました。 幹だけでなく分岐する枝も、成長するにつれ徐々に垂れ下がる性質があります。立地環境はレタス栽培振興のため昭和46年~49年、農地基盤整備事業による農地改良がおこなわれましたが、その珍しい松の姿に地元から保存の機運が盛り上がり、島田市が買い上げて30m×40mの区画が保全されています。元々この松は北に鎮座する井口大井八幡神社(1650年頃創紀)の境内参道にあり、大井川の度々の洪水で村落や境内が流失した際に残存して現在に至ったものと思われます。 マツノザイセンチュウ病予防のための樹幹注入は出来ないので、薬剤散布のみ行っています。
牛代(うしんしろ)のみずめ桜
樹種
エドヒガン
都道府県名
静岡県
樹高(m)
204.68 茶畑の中にたたずむ一本桜。周辺の山内に生育するエドヒガンは白く咲きますが、このエドヒガンは蕾が膨らむころから満開時にかけて樹冠全体が淡いピンク色に染まり、春風になびく様は大変風情があります。みずめ桜の呼び名は、川根地方から遠州森町にかけてのエドヒガンの樹木方言で古くからそう呼ばれて来ました。 近年、桜の撮影を求めて全国を行脚する人々が訪れるようになり、開花時には不便な場所にもかかわらず、他県ナンバーの車が多く見受けられ、交通渋滞が起きるほどです。 根元南側には大きい開口部がありますが、その中心部には大きい不定根が発達しており、また、茶樹への肥料供給と耕耘による養分供給と根の呼吸促進も相まって旺盛な生育に寄与しているものと思われます。
本願の松
樹種
クロマツ
都道府県名
静岡県
樹高(m)
6.33 美しい樹形が特徴のクロマツ。境内に祀られていた弁財天を信仰していた田中藩主の土岐丹後守頼稔が、1730年に大坂城代に出世した折に、本願が叶った記念として寄進したものと伝えられています。別名「延命のマツ」と呼ばれ、藤枝市指定天然記念物に指定されています。幹にはウレタン充填の治療跡が見受けられます。