石川県
堂形(どうがた)のシイノキ(2本)
樹種
スダジイ
都道府県名
石川県
樹高(m)
左13、右12左7.4、右5.2 加賀藩政期に、この地を「どうがた」といったことから、堂形のシイノキと呼ばれており、昭和18年に、国指定天然記念物となりました。大正13年に、石川県庁がここに建設されると、正面玄関の左右にどっしりと構える一対のスダジイは、県民のシンボルツリーとして親しまれてきました。平成22年にニューリアルした旧県庁は、しいのき迎賓館と呼ばれています。現在の樹幹は、左右とも支幹およびヒコバエから形成されており、主幹はありません。天明期(1780年頃)の老樹伐採や昭和20年代の衰弱(穿孔虫害)、昭和50年頃の心材腐朽など、幾たびもの災難を乗り越え、現在の姿となっています。平成6年に、樹木医が調査を行い、周囲に植えられていた生垣を取り除き、その後、支柱の設置、土壌改良等による樹勢回復に努めています。
唐崎松(からさきのまつ)
樹種
クロマツ
都道府県名
石川県
樹高(m)
92.6 兼六園の中でも、最も枝ぶりがいいことで知られるクロマツで、冬に雪吊りが施されると、湖面に映し出される、円錐形のシルエットは見事です。加賀藩13代藩主・前田斉泰が琵琶湖畔の唐崎松から種子を取り寄せて育てたことから、「からさきのまつ」と呼ばれています。金沢では、むかしは、雪吊りのことをりんご吊りと呼んでいました。その理由は、江戸時代に、りんご栽培が盛んだったことと関係があり、りんごの落下を防ぐため、枝を縄で吊ったことから、この呼び方となったようです。機能性とデザイン性を兼ね備えた、現在の雪吊りを考案した職人のアイデアに敬意を表します。兼六園は、小立野台地という丘陵の先端にあり、池の水は、約10km上流の犀川から、辰巳用水を用いて導水されています。眺望と水泉という、相反する景観を楽しむことができるのは、この仕掛けによります。