福井県
円城寺のみかえりのマツ
樹種
クロマツ
都道府県名
福井県
樹高(m)
13.10.5 傘をひろげたように均整の取れた美しいこの名木はどの方向から眺めても美しい枝張りを有し、道行く人が思わず振り返って見たくなることからこの名がついたといわれています。また、昭和10年(1935年)頃までは、マツの枝下をくぐって出入りしていたので、「大門のマツ」とも呼ばれていたようです。 このマツは宝暦元年〈1751年)曹洞宗太陽山円城寺第十一代淳長大和尚の手植えといわれています。 保護管理はザイセンチュウ病と葉枯性病害などに対する予防および害虫駆除作業を年数回檀家の皆さんで行っています。特に強風にあおられると太い枝を支えている支柱の移動・破損が起きるたびに補修工事が行われています。これまで木製支柱やヒューム管などによる試行錯誤を繰り返していますが、最適な方法は見つかっていません。2021年には樹木医の指導を受け、よく破損する箇所の支柱をマツの根系に注意をしながら安定感の良いコンクリート鉄製の支柱にとりかえる工事が行われました。福井県天然記念物(昭和49年4月6日指定)
藤鷲塚のフジ
樹種
ノダフジ
都道府県名
福井県
樹高(m)
17.50.5 フジの種類はノダフジとされているが、植えたものか、自然生えのものか定かでない。このフジは周りの数本の木に絡みついて長い年月を生きているが、樹幹はヒラタケ菌・害虫などに侵され、著しく腐朽し、扁平な形態となっています。この地区は沼沢地だったので地盤が柔らかいせいもあって、フジに巻き付かれた幹周りの大きいケヤキがジェーン台風(1950年)の時フジに引きずられて倒れたようです。藤棚はその時ケヤキに巻き付いていたフジの一部を這わすために作られたようです。ケヤキは鉄製支柱に支えられ斜立した樹冠全体をフジが覆いつくしていました。藤棚については2016年から樹木医指導のもと初年に幹部の治療、4年間かけて枝の密度調整を行いました。ケヤキのフジは2022年2月に密度調節の剪定を行いました。写真は剪定前のもので、フジがケヤキの樹冠に這い上がっている樹形で、開葉期になると巨大な楕円形の樹冠に変貌します。右側が藤棚になっています。福井県天然記念物(昭和29年12月3日指定)