唐崎松(からさきのまつ)
- 所在地
- 石川県金沢市丸の内1-1 兼六園内
- 樹種
- クロマツ
- 樹高(m)
- 9
- 幹周(m)
- 2.6
- 樹齢
- 170年
解説
兼六園の中でも、最も枝ぶりがいいことで知られるクロマツで、冬に雪吊りが施されると、湖面に映し出される、円錐形のシルエットは見事です。加賀藩13代藩主・前田斉泰が琵琶湖畔の唐崎松から種子を取り寄せて育てたことから、「からさきのまつ」と呼ばれています。金沢では、むかしは、雪吊りのことをりんご吊りと呼んでいました。その理由は、江戸時代に、りんご栽培が盛んだったことと関係があり、りんごの落下を防ぐため、枝を縄で吊ったことから、この呼び方となったようです。機能性とデザイン性を兼ね備えた、現在の雪吊りを考案した職人のアイデアに敬意を表します。兼六園は、小立野台地という丘陵の先端にあり、池の水は、約10km上流の犀川から、辰巳用水を用いて導水されています。眺望と水泉という、相反する景観を楽しむことができるのは、この仕掛けによります。